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導電性樹脂軸受

プラスチック系導電軸受の定義、電気抵抗値、材質について掲載しています。

導電性の定義

プラスチックは本来絶縁材料ですが、導電性フィラーを用いて抵抗値を変化させ導電化することが可能であり、今日では用途に応じて多くの導電樹脂材料が上市されています。
情報機器を例に取ると、近年、複写機・プリンタのデジタル化が進み、帯電防止から積極的な信号の伝達までプラスチック構成部品に対する導電化要求は高まりつつあります。
軸受部品もこの例外では無く、給紙搬送部、転写部等においては、帯電防止機能が要求されています。ただし摺動材料の場合、摩擦をともなうことで接触状態が経時的に変化するため、一般の構造部材とは考え方が若干異なる傾向にあります。

規格値と実際

樹脂材料電気特性の目安として、表面抵抗率・体積抵抗率があります(JIS K 6911)。これは水銀の中の試料に対して行われる測定です。しかし、射出成形品の場合、ゲートや製品形状により金型内の樹脂の流動状態が異なりフィラーの偏析が生じるため、抵抗値は測定場所によって一様ではありません。また、固体の接触には「見た目の接触面積」と「真実接触面積」とがあり、実際の使用において導電性に影響するのは「真実接触面積」です。したがって、必ずしもJISの測定法が適切ではなく、実際に使用される時の抵抗値とは全く異なる値が測定されることがあります。
当社においても、カタログに表面抵抗率・体積抵抗率を表記しておりますが、最終的には実際にご使用頂く形状で、実際にご使用頂く組み合わせでの測定を強く推奨しております。

材質の選定

Fig.2に示したグラフは、スリーブ状の軸受とシャフトを組み合わせた場合の抵抗値の目安です。前述のとおり、実際の製品形状により抵抗値は変わってきます。多くの形状に対して測定を実施してきましたが、測定経験のない形状の場合には、必ずしもFig.2のとおりとなりませんのでご了承下さい。

  • 形状によっては、Fig.2に示した電気抵抗値よりも小さい値を示すこともあります。
グライトロン SE-R、グライトロン SE、ルーテック E-02、ルーテック E:帯電防止 ルーテック E-03:導電

Fig.2電気特性と抵抗値の目安(規格値ではありません)

抵抗値測定条件

項目 条件
供試体寸法(mm) φ10×φ14×L10 ストレートブッシュ
シャフト SUM+Niメッキ
垂直重荷 5N
保持時間 30sec
測定器 ポータブルテスタ

材料の選定

一例として、熱可塑性導電樹脂摺動材料を適用する際の選定法を示します。

検討部位決定 使用条件の把握 1.要求摺動特性の把握(月)要求電気特性の把握(火)その他、使用条件の把握※摩擦係数、許容量摩耗量、雰囲気温度、相手材質、精度、衝撃 導電性重視「ルーテック E-03」摺動特性重視「ルーテック E」「グライトロンSE」特殊形状 特殊雰囲気「ルーテック E-02」(耐衝撃性・スナップフィット形状)「グライトロンSE-R」(高温,対軟質金属)既存データ,及びベンチ試験による使用可否の検討(トルク・推定寿命・電気特性)性能OKの場合射出成形品の評価 摺動性NGの場合材質変更 導電性NGの場合ゲート位置の検討,形状の検討,周辺部位の検討 実機評価OKの場合射出成形品の評価 実機評価NGの場合周辺部位の再検討・形状の再検討

Fig. 導電樹脂摺動材料の選定の一例

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