社員インタビュー PEOPLE

橋梁を守る数少ない技術者として
社会インフラの安心・安全を支え続ける

免制震事業部 技術部 設計課
2004年入社
理工学研究科 土木学科専攻

現在の仕事内容は?

橋梁用支承の設計業務を担当しています。支承は橋において極めて重要な部位で、橋の上部(橋桁)と下部(橋脚・橋台)の間に設置され、温度による橋の伸縮や地震・風・人の通行などによって生じるたわみなど、橋の様々な動きを吸収する役割を担っています。
私たち設計課の役割は、単に設計をして図面を起こすだけではありません。実際に使われる支承が橋梁に適用できるか、製作面の課題はないか、実際に使用する材料の入手性に問題はないか、完成した製品を現地まで無事に運ぶことができるかなど、多様な項目を確認しています。そして、これらの検討を行うなかで関連部署との意見をまとめる役割も担っています。製品が実際に納品されるまでにさまざまな検証や確認をしたうえで、お客様に検証結果を提出し、承認が得られれば、実際に製造部門での製造が始まります。このように、私たちの業務はお客様の対応だけではなく製造部門や関連部署との連携も必要になるので、技術力だけでなく対応力や調整力も必要となります。

仕事の面白さ、やりがいは?

橋梁用支承は、橋の安全性に関わる極めて重要な装置の一つです。それだけに、大きな責任とやりがいを感じて仕事に取り組んでいます。支承は特殊な装置で専門性も高く、国内でも設計・製造を手がける会社は数社しかありません。設計できる技術者もおそらく100人に満たないと思います。そんな貴重な技術者の一人であるという誇りが、仕事への意欲につながっています。ビッグプロジェクトになることも多く、全国のさまざまな橋や高架橋に関わっています。自分が設計した支承がお客様の必要とする仕様を満たし、形になり、橋梁を支え、地域社会のインフラとして使われていることで、社会への貢献を肌で感じています。

入社の理由は?

子供の頃からダムや橋梁などの巨大構造物が好きで、大学では土木工学を専攻しました。研究室で免震装置をテーマとした研究に取り組み、とてもシンプルなシステムでありながら社会インフラを守るために不可欠な存在ということに惹かれ、仕事でも免制震の分野に関わっていきたいと思うようになりました。オイレスは業界のパイオニア的な存在として、国内で初めてLRB(鉛プラグ入り天然積層ゴム型免震装置)を開発した技術力の高い会社であると知っていたので「就職するならここだ」と決めていました。ものづくりにも関わりたいという想いが強かったので、ゼネコンや橋梁メーカーではなく、設計・開発・製造に関われるオイレスへの就職を選びました。

これまでのキャリアを振り返ると?

入社時に技術部へ配属された後、開発部に異動となりました。その後また技術部に戻り、現在は橋梁用支承の設計を担当しています。開発部では製品開発に関わり、その経験が現在の部署で業務をする上でも大きな糧になっています。印象深い案件はいくつもありますが、免制震事業部の案件は世間的にもビッグプロジェクトであることが多いので、自然と自分自身の成長につながったと思います。誰もが知っているような長大橋や新幹線・高速道路の橋梁などを手掛けることもあり、私の場合は下関と北九州を結ぶ関門橋の耐震補強プロジェクトなども担当しました。ビッグプロジェクトになると専門委員会が立ち上がり、そこでさまざまな技術検証が実施されます。支承に関わるトップクラスの専門家や技術者が集って検討が行われますので、技術的な知識はもちろん新たな知見を得ることができます。支承はシンプルな構造でありながら奥深い装置なので、これからも技術者としていろいろな経験をしていきたいです。

今後の目標は?

現在、橋梁設計チームのリーダーとして、メンバーのマネジメントや育成にあたっています。「メンバーの士気を高め、確かな成果を出し続ける」にはどうすればいいか、最初は慣れないこともあり戸惑いましたが、ささいなことでもコミュニケーションを図り、積極的にメンバーと接することで、チームをまとめるよう努めています。特に「目的を明確にする」「目的を達成するための課題を整理する」「効率的なチームプレイのできる環境をつくる」3点を意識しています。明確な目的が見えなければ進むべき道も見えないですし、目的が見えていても課題が整理できていなければ壁を乗り越えられません。そして、課題が整理できていても仲間がついてこなければ目的を達成することはできません。
これまでの自分の経験を活かしながら後輩たちを育て、活躍できる環境をつくっていくことが、今の目標です。

就活生の
皆さんへの
メッセージ

まずは、叶えたい夢をイメージしてみてください。後悔のない選択をするためにも「将来どうしたいか」という明確な軸を持って、就職活動に臨んでみることをおすすめします。就職活動は大変なことも多いかと思いますが、知っている業界、知らない業界について知識を得ることで視野も広がりますし、その経験は入社後も大きく役立つと思います。自分だけで考え込まず、いろいろな人の意見に耳を傾けたり、様々な情報を参考にしたりして、自分を振り返りながら頑張ってください。