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応力緩和について

軸受をハウジングに圧入固定し、高温雰囲気下で使用する場合に生じる現象である応力緩和について下記に解説します。

軸受をハウジングに圧入固定した状態で高温雰囲気にさらされると、軸受とハウジングの熱膨張差により、シメシロによって発生した応力が増加する場合があります。
応力の増加とともに、高温により軸受の物性低下が生じた場合,弾性ひずみ内の応力で固定されていた軸受に塑性ひずみが生じる現象を応力緩和と称しています。

応力緩和は樹脂系材料のみでなく、金属系材料においても生じます。
応力緩和が生じた場合には、軸受がハウジングから脱落したり,外径摺動が生じる可能性があることから、軸受の抜け止めや回り止めの施工を推奨しております。

応力緩和の発生モデルを図1に示します。
ハウジングに圧入されたブッシュは、温度T1(常温)において、ブッシュ-ハウジング間には半径方向応力σr1が生じます。

①温度上昇に伴い、ブッシュが熱膨張し半径方向応力σrは増加しますが、同時に軸受材料自体の許容応力σmは低下します。

②温度T3まで半径方向応力σrは増加しますが、温度T3を超えると材料の許容応力σmの低下曲線に沿って材料が降伏し、半径方向応力σrは低下します。

③温度T4から冷却が始まると、図1の点線に示すように半径方向応力σrは減少することで、ブッシューハウジング間にすきまが生じます。

写真1 ガルバニック腐食例

図1 応力緩和の発生モデル