環境配慮製品

オイレスベアリングは幅広い産業領域において環境負荷低減に貢献しています。
当社独自のオイレスベアリングは、無給油又は給油の量や回数を少なくできるすべり軸受になります。

一般的なすべり軸受に比べて耐久性が高い、つまり物持ちが良いことも環境負荷低減につながりますが、給油を“しなくてもよい”又は“少なくできる”ということ自体が環境負荷低減とも言えます。
どれ程、環境負荷低減に貢献しているか具体的な数値の例として、以下3つの事例をご参照ください。

工事現場などで掘削・整地をおこなう油圧ショベルの各リンク部の軸受は、重さは勿論のこと、土砂などが隙間に入る過酷な環境で使われています。そんな環境で使用するため、焼付き損傷防止という観点から「50時間ごと」に給油がおこなわれていましたが、オイレスベアリングに変えたところ、20倍の「1,000時間ごと」に給油をすれば良くなりました。単純に製品寿命を延ばすだけでなく、給油間隔を延長することで“使われていた油”を削減することができた事例となります。

列車を他のレール上に分岐させるための装置「分岐器」の中で、進路を変える装置「転轍機」の床板は、レールをスライドさせることによる衝撃や野ざらしとなっていることから異物が入りやすい過酷な環境で使われています。万が一、レールが動かなくなった場合、列車が目的の方向に行けない事態となってしまうため、「3日に1回」保守作業のため給油がおこなわれていました。それをオイレスベアリングに変えたところ、30～120倍の「半年～1年ごと」の点検で済むようになりました。上記同様に給油間隔を延長することで“使われていた油”並びに“保守作業の省力化”にも貢献できた事例となります。

ダムなどの高い所から水を低い所に落とすことで発電する水力発電機は、水を媒体として機械が動くため、例えば水量を調節する羽根の部分は、水が掛かってしまい錆びたりしてしまうことがあります。それだけではなく、長時間使用していると摩耗が生じ、摩耗してしまった隙間から油が河川などに流入してしまう可能性があります。その点、オイレスベアリングは高耐久かつ耐水性を備え、無給油で使用できるため油が河川に流出することがないので、汚染防止に貢献しています。従来給油をしていたところに対して給油をしないことで“使われていた油”の削減並びに“水質汚染防止”に貢献できた事例となります。

近年、製品自体を植物などの再生可能な有機資源を使用して製造する“地球環境にやさしい軸受”を開発いたしました。従来、プラスチック（樹脂）は石油を原料に生成されるものですが、バイオマス^※プラスチック軸受は、サトウキビやトウゴマを原料に精製されたバイオマスプラスチックに、摩擦性能を向上させる充填剤を添加することで、高いバイオマス度と優れた性能を有した製品となっております。その効果として、石油を原料とする従来品に比べCO₂排出量を削減することが可能です。さらに、植物を原料に精製されるバイオマスプラスチックは、石油のような枯渇性資源ではなく、再生可能な有機資源から持続的に作ることができるため、地球温暖化対策に有効な材料として今後更なる需要が見込まれています。

※再生可能な生物由来の資源（化石資源を除く）

再生可能エネルギーの分野では、風力発電の発電効率の安定・向上に寄与する優れた摩擦効率を有する軸受の開発を進めていることに加え、次世代再生エネルギーの波力発電ではその実証実験に当社軸受が採用されるなど、環境貢献をテーマとした事業活動を加速させています。

オイレスECOでは、空気の流れなどの自然エネルギーをコントロールする製品を開発・販売することで、高層ビルから住宅に至るまで、空調設備だけでは実現が難しい環境負荷低減（省エネ）や快適な居住空間の実現に貢献しています。

ビル用外付電動ブラインド「エコシェイド」は、「すだれ」のように窓の外で日光を遮り、室内の温度上昇を抑えて省エネを実現します。ビル用自然換気装置「エコレーター／エコサプリ」は、窓が開けられないビル内に自然の風を取り込み、冷房効率を高め、快適な居住空間を実現します。

住宅向け外付ブラインド「ブリイユ」は、シャッターとブラインドの機能を兼ね備えた製品であり、自然の光をコントロールし、窓の外側(遮熱)で太陽光輻射熱を約80％カットします。また、室内ブラインドと比較して窓ガラスの表面温度上昇を約10℃抑えることで空調負荷を低減し、住宅や低層建築物の省エネをサポートしています。「ブリイユ」については、その機能をより多くの方々に認識いただくために、一般消費者向け戦略としてWEBやテレビでの広告展開も推進しています。