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設計選定の目安

よりよいオイレスベアリングの設計に役立つ設計上の基本事項を掲載しています。

選定・設計の目安

ベアリングの要求特性・設計要素

1. 概略レイアウトの決定

ベアリングの内径・外径・長さ、相手軸材質、潤滑方法などの目安を決める。

2. 環境条件の確認・設計仕様の確認

  • 一般環境:常温/大気中
  • 特殊環境:高温・低温/水中・薬液中

3. 使用条件の検討

  • 許容P・V・PV値と運動形態・状況、使用頻度、給油の有無などを検討する。
  • 環境条件※、温度条件、異物の侵入、耐食性、耐薬品性などを検討する。
  • 動荷重、静的荷重、衝撃荷重、静的応力、破壊強さなどを検討する。

※特に特殊環境には注意してください。

4. 形状設計・詳細設計・標準品の検討

  • ハウジングの材質・強度・剛性・精度。相手軸の材質・粗さ・硬度・表面処理・精度、異物対策などの検証と確認。
  • ベアリングの精度、シメシロ、クリアランス、油溝・給油孔の検証と確認。
  • ベアリング素材の製造上の制約、標準品の検討。

5. 第一次材質選定

各設計因子がそれぞれの許容値内にあるかどうか検討し、第一次材質を選定する。

6. 試験データ・特性確認

試験データにおける初期特性の確認と、推定寿命、耐久性の検証と確認。

推奨オイレスベアリングの決定

※特注品の設計、ご不明な点に関しては、当社にお問い合わせください。

P値/V値/PV値

P値/V値/PV値 グラフ

P値

軸受に負荷される最大荷重(W)を軸受の投影面積(d×L)で割った値が面圧:Pとなります。

V値

速度:Vとは相手と軸受との相対速度となります。

PV値

軸受の選定には面圧:Pと速度:Vとの積であるPV値が重要なポイントとなります。

P値、V値、PV値はそれぞれ独立した許容値ではなくお互いに関連をもった設計値です。
設計にあたってはこのグラフに示した範囲に収めてください。

許容最高PV値 < 許容最高面圧:Pmax. × 許容最高速度:Vmax.

環境温度とPV値

環境温度とPV値 グラフ

製品ページに記載されている使用温度範囲は、ベアリングの材質や構造などから求めた耐熱性を表わしています。使用する環境温度によっては、下記を目安として設計する必要があります。

高温条件

  • 摩擦熱の放散がされ難く、摩擦特性の低下が考えられるため、PV値を低く設定する。
  • 軸受材料の高温時の強度低下を考慮する。
  • 熱膨張によって生じる、軸受や相手軸の寸法変化によるクリアランスの減少を検討する。
  • 高温時の軸受の応力緩和による圧入シメシロの減少を考慮し、軸受の脱落、外径摺動を防止するため、抜け止め、回り止めを施す。

低温条件

  • 軸受材料の低温時の衝撃強さ、低温脆性を検討する。
  • 熱収縮によって生じる、軸受内径の寸法変化によるクリアランスの減少を検討する。
  • 同様に、ハウジングとのシメシロの減少による固定力の低下を検討する。

樹脂軸受(特に熱可塑性樹脂材料)は、金属系軸受に比べて低融点であり、熱的影響を受けやすくなります。熱膨張係数も大きいため、温度変化によるクリアランスの減少、応力緩和など、ハメアイ設計において特に注意が必要です。

相手材の選定

軸受性能は相手軸の材質、硬さ、表面粗さ、表面処理の有無などの影響を受けるため、下記の推奨相手材を目安にしてください。また、海水中や薬液中など腐食条件が厳しい場合には、2重3重のクロムメッキを施してください。

軸受 面圧
N/mm2{kgf/cm2}
材質 硬さ 表面粗さRe(Ry)
金属系 ~24.5{250} 機械構造用炭素鋼、合金鋼
(例:S45C、SNC415、SCM435)
腐食環境では耐食性鋼
(例:SUS304、SUS403、SUS420)
HB150以上 1.6a(6.3s)
以下
24.5{250} ~49.0{500} 上記の材質に高周波焼入れ、浸炭焼入れなどの表面硬化処理 HB250以上
49.0{500} ~98.0{1000} 上記の表面硬化処理に窒化処理、硬質クロムメッキなどの表面処理 HRC50以上
樹脂系
複層系
~49.0{500} 機械構造用炭素鋼、合金鋼
(例:S45C、SNC415、SCM435)
腐食環境では耐食性鋼
(例:SUS304、SUS403、SUS420)
HB120以上 0.8a(3.2s)
以下
49.0{500} ~
98.0{1000}
上記の材質に高周波焼入れ、浸炭焼入れ、窒化処理、硬質クロムメッキなどの表面処理 HRC45以上

※樹脂系軸受オイレス#480は、HRC45以上の相手材を選定してください。